2024年4月7日、奈良県立橿原考古学研究所附属博物館で特別公開された「富雄丸山古墳の蛇行剣ークリーニング作業が明らかにした巨大鉄剣のすがたー」に行ってきました。
蛇行剣が出土したとき、世間を騒がせた巨大な鉄剣。
国宝級の発見ということで、いろいろなニュースで取り上げられたのが懐かしいです。
その蛇行剣が、2024年3月30日から4月7日までの1週間ほど、奈良県立橿原考古学研究所附属博物館で特別公開が行われました。
このニュースを見た瞬間「これはッ!!すぐに奈良に行かなければ!!」と決め、すぐ新幹線とホテルの予約をしたことを覚えています(笑)
すぐに新幹線とホテルをポチって奈良に行かなければ!!
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館は、藤ノ木古墳の出土品と、メスリ山古墳の巨大円筒埴輪などを見に行ったときから2回目。
朝3時に起きて、6時ごろの新幹線に乗って、10時半ごろ、博物館の最寄り駅「畝傍御陵前駅」に降り立ちました。
近鉄「畝傍御陵前駅」から歩いて5分か10分か、そんなかからずとも奈良県立橿原考古学研究所附属博物館に歩いて行くことができます。
博物館のほうに歩いていくと、右側には畝傍山がキレイな姿で見えます。
橿原考古学研究所附属博物館の近くに橿原神宮があります。
4月7日は、まだ桜が咲く時期で、橿原考古学研究所附属博物館を見学したあと、橿原神宮で桜見散歩をしていました。
橿原神宮はかなり大きな神社なので、橿原考古学研究所附属博物館を見学したあと、お参りして帰宅しても良いかもしれません。
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
信号を渡り、右側のほうにあるいていくと、奈良県立橿原考古学研究所附属博物館の看板が見えてきます。
この日はやはり、蛇行剣特別公開の最終日なのと、やはりみなさまいま話題の蛇行剣を見に行きたい!みたいな感じの方たち?が多く、博物館の前の駐車場はつねに満車でした。
車で来るということは、それなりに博物館に近い場所にお住いの方が多いということでしょうか?
私みたいに、はるばる朝6時台の新幹線に飛び乗り、やっとこさ博物館に到着したという人は、そんな多くはなかったのかな??みたいに思ってしまいました。
博物館の入り口を入ると、整理券を頂きました。
やはり博物館内、混んでいるようで、入場制限みたいな感じなっていて、蛇行剣が展示されている部屋に入る前に、10分程度?そんな長くありませんでしたが、できている列に並びました。
すこし薄暗い通路みたいなところから入り、今回の蛇行剣についてのパンフレットを頂きました。
パンフレットには、蛇行剣のクリーニング作業の様子、蛇行剣のエックス線写真、クリーニング作業が終了したあとの蛇行剣、日本で2番目に長い鉄剣と蛇行剣、そして中国でいちばん長い鉄剣が紹介されています。
このパンフレットを見るだけでも、富雄丸山古墳から出土した蛇行剣がいかに大きいかわかる図となっていました。
日本で2番目に長い「広島県中小田2号古墳」の鉄剣の長さは115cm、日本で2番目に長い「奈良県北原古墳」の蛇行剣の長さは84.6cmで、特別公開された蛇行剣は、それぞれの鉄剣の約2倍はある長さであります。
薄暗い通路では係の女性の人がいて、となりにいたおじさんが「写真撮ってもいい?」と聞くと、「はい、撮影可能です」みたいなことを言っていたのを聞いて私は「よっしゃー!」と気合いを入れて中に入っていきました(笑)
富雄丸山古墳から出土した「蛇行剣」の出土状況とクリーニング作業
蛇行剣が展示されている部屋をグルっとすると、最後に蛇行剣が見られるという、粋な演出の展示でした。
展示されているこちらのパネルを見るだけでも、今回展示されている蛇行剣の大きさがいかに大きいかわかります。
他にも写真パネルがあったような記憶があるのですが、私ははよ蛇行剣が見たいという気持ちと、1個1個写真に撮っていたら、後ろの人に迷惑がかかるんじゃないかって思ってきたので、ここでパネル展示写真撮影は終わりました。
そして・・・ついに!!蛇行剣とご対面!!
富雄丸山古墳から出土した「蛇行剣」を見学
写真パネル展示を見学していたとき、チラッと後ろを見てしまいました(笑)
ここで、富雄丸山古墳から出土した蛇行剣について、軽くお話します。
富雄丸山古墳から出土した鉄剣は、刃部が6回屈曲して蛇行する、蛇行剣と呼ばれる特殊な剣です。
全長が237cmもあり、世界的にみても最大級の巨大な鉄剣です。
把は全長38cm前後に復元でき、手を握る部分(把間)以外は全面に黒漆が塗られています。
黒漆が塗られていた面には直線や曲線で構成されている文様があります。大きな楔形把頭が目立ちますが、このタイプの把頭は4世紀末期遺構、剣ではなく刀に特有の形態として採用されていくものです。
富雄丸山古墳蛇行剣の楔形把頭は最古の事例になりますが、それが刀ではなく剣で確認されたことになります。
と、ここまで頂いたパンフレットに書いてある内容を少し紹介しました。
ちなみに、鞘は248cmに復元でき、鞘口と鞘尻には黒漆が塗られ、鞘口には文様があります。
続いて、ついにご対面!蛇行剣です。
こ・・・これが富雄丸山古墳から出土した蛇行剣・・・すごくない!?
写真じゃ実際の大きさについて実感がわかないかもしれませんが、写真にもおさまりきらないほど、大きな蛇行剣でした。
じっくりもっと見学したかったのですが、部屋の外でたくさんの人が待っているので、流し見みたいな感じで蛇行剣の見学は終わってしまいましたが、時間をかけて橿原考古学研究所附属博物館に来た甲斐がありました!!
これは本当に国宝になってもおかしくないくらい、こんな大きな鉄剣がつくれるだなんて、当時の工芸技術に驚かされます。
橿原考古学研究所附属博物館で見学してきた常設展のおまけ
藤ノ木古墳の古墳自体を斑鳩に行って、この目で見たいです。ウフフ。
ということで、蛇行剣以外でも、橿原考古学研究所附属博物館には素晴らしい出土品が展示されているので、ぜひ!橿原考古学研究所附属博物館へ行ってみていただきたいです(帰りに橿原神宮を参拝していかれるのおすすめです)